2011年8月18日木曜日

■作品の土台が三度目です

刻字作品の土台を作ってもバランスが悪かった・・・三度目です!



1、人事を尽くして天命を待つ

十分に心も尽くして、やるだけやって見事に完成したつもりでした。どこかに贈ろうかと思っていましたが、土台がダメでした。



























2、二度目の土台もダメでした

二度目の土台は、ヨコに補強したものでしたが・・・やはりダメでした。バランスが悪く、作品が前のめりに転倒してしまいました。この状態で他所に差し上げなくて良かったよ!
元はエンジニアだった私ですが、エンジニアが泣きますね・・・応用力学がわかっていなかった!!




















でもいいのです!! 丸山敏雄先生が「万人幸福の栞」で言っています。
「最初に失敗すること、これは尊い月謝である。喜んでまた改めて取り掛かると、いつか大きい成功の栄冠にかがやく。しかし、どうしてもできぬ事がある。行くも帰るも、にっちもさっちも行かなくなる。その時である、古今独歩の妙手は、こうした無類の窮境に生まれる。東西無比の秘術はこの時生まれるのだと思って、何の未練も、予想も、後悔もなく、きれいさっぱりと捨ててしまう」


3、究極のアナログ工法

二度でダメなら三度と、新しい土台に取り組みました。手前が二度目までの土台、作業中が三度目のものです。大きさが違うでしょう!!
工法も、土台が大きいため電動工具が使えません、そこで究極のアナログ工法です。主導のドリルで一カ所づつ穴を空けていきます。結構早く穴が空くんですよ!!





















4、三度目の完成

これなら十分な安定感があります。前のめりに転ぶことはありませんから大丈夫でしょう!!




















作品は
「人事を尽くして天命を待つ」
やるべきことをすべてやって、後は天におまかせすることです。

丸山敏雄先生は
「運命を切り開くは己である。境遇をつくるのもまた自分である。己が一切である。努力がすべてである。やれば出来る。」

何度でも、出来るまで頑張りましょう・・・・。

2011年5月7日土曜日

作品「ロハスとは」

ロハスの定義を彫りました

珍しい板です。青森ヒバの根の方です。師匠の木工やさんが面白い切り方をした板です。
どうにか書を丸くして収めました。

2011年5月6日金曜日

■作品「希望」近くか遠くか

1、木材置き場の廃材ケヤキで「希望」



「希望」は遠くにあるか近くにあるか??

武田双雲の書ですが、もっと若い頃の作品です。今の作品と違ってかすれが少なく彫りやすい作品でした。

この板は木材の置き場にあったケヤキです。廃材寸前であったが生かしてみました。そのためケヤキ作品にはめずらしく着色してあります。












585×530×45 ケヤキ作品









2、住宅の廃材天然秋田杉から「希望」

こちらも書は武田双雲です。文字の大きさのこちらのバランスが良かった!








300×450×25
天然秋田杉

















これも解体材の山の中から拾ってきた秋田杉。でもご覧のような宝物でした!!
今はこんなすばらしい天然秋田杉は手に入りませんから貴重品!本当の宝です!!

3、木工品の端財から「希望」

この作品はケヤキの端材でつくったもの。裏にはケヤキ独特の端だが残っています。
書は中国の蘇東坡です。小さい作品ですがいいものです。


95×180×35
ケヤキ


















4、青い鳥は近くにいる

どうですか、どの「希望」作品も遠くから求めた立派な材料は使ってはおりません。ほとんど廃材の中から探し求めて大事にストックしていたものです。そのなかに「希望」作品の材料として見事によみがえりました。

メーテルリンクの「青い鳥」は近くにあったのです!!!




遠くを求めず、足元を掘りましょう!! そこには宝があるのです!!

聖人は皆そう言っています。もちろん二宮尊徳翁だって。それが神の開闢の道だってことを!!

これからだ日本は!!
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2011年5月1日日曜日

■作品「人事を尽くして天命を待つ」補強

刻字「人事を尽くして天命を待つ」がバランスを崩して倒れました!!





1、「人事を尽くして天命を待つ」


刻字の脚も大丈夫と
思ったのですが、
タテとヨコのバランスが
悪かったのですね!

まだ贈リ先が決まらず
自宅で待ったていたが

ちょっと押したら
倒れてしまいました!

「天命」はまだ待て!
足下を固めてから
ということでした。










2、脚を補強しています

前作を補強していますが どうでしょうか!!・・・まだ猿知恵かもしれません。
















3、「天命」解釈・・・(1)














これが普通の解釈ですね。

できる限りの努力をしたのであれば、あとは焦あせることなく、結果は天に任せて待つ、ということ。
説明  人事じんじ=人の力でできる事。出来る限りの努力とは、気が付いたらすぐ実行し、徹底的にやってやってやり抜くことである。
出典  初学知要しょがくちよう
ひと言 何ごとも、やらなければ出来ないものです。精一杯やったのであればどんな結果が出ようとも、それは満足できるのではないでしょうか。物事は、結果がすべてではありません。結果が出るまでの「過程かてい」がすべてだと思うのです。それさえしっかりやっていれば、自ずと天が道を教えてくれますから・・



4、「天命」解釈・・・(2)











二宮尊徳翁は「天命に安んじる」ことを述べています夜話・・第61夜

富貴安逸を好み、貧賤勤労を嫌がるのは凡人のつねだな。たとえば婿や嫁が養家にいることは、夏に暑い家にいたり冬に寒い原っぱに立っているような気分になり、また実家に帰ったときは、夏は氷室に入ったように、冬は暖かい家にいるような気持になるものだ。このとき自分の天命は婿、嫁であって、天命に安んじべき理を悟り、養家はわが家と心を決め、不動尊のように猛火が背中を焼こうとも動くものかと決心し、養家のために心力を尽くせば、実家に帰りたくてもその暇もないだろうし、このように励んでいれば、心力、勤労も少しも苦にならんものだ。これはただ我を去ったことと、一心の覚悟をきめ徹底したことにあるんだな。

農夫が熱さ寒さをものともせず田畑を耕し、風雨の中、山野で働きまくるのも、車夫が車を押し、米つきが米を搗くのも、他人が親切心でみれば、その労苦はいいようもなく気の毒の至りだけれども、本人の身になれば、かねて心に決して労働に安んじているのだから、何の苦には感じないのだよ。

武士が戦場の山野を駆け、主君の馬前に命を捨てるのも、いったん覚悟をきめればこそできることなんだぞ。だから人は天命をわきまえ、天命に安んじて、我を去り、一心決定して心動かさないことが大事なんだぞ。

(重いお言葉ですね!!)


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2011年3月9日水曜日

■「希望」手直しで完成

完成したと思っている刻字作品でも、毎日床の間に置いておくと手直ししなければダメと思うものがあります。


1、手直しで完成した「希望」
是が完成作品です・・・何が違うのでしょうか

2、元の作品

3違いは
・彫を深くしました
・上半分の板面にさらに加工しました。

4、天然秋田杉
古い古い天然秋田杉に彫りましたが、珍しくやわらかで刻字がむずかしい板でした。
それで彫り方を凸型にしたものです。
木目がきれいですね!!

さて、この作品はどこに行くのでしょうか!

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2011年2月18日金曜日

■「天寿」を児桜マイスターへ




Nさんへ贈呈



















作 品 解 説
作品「天 寿」
書家:泰山刻石
書評:拓本で有名な泰山の文字
寸法:100×280×10
材質:埋もれ木   
技法:浮かし彫
塗装:オイル仕上げ

解説:
天が与えた寿命なのですが、
「人事を尽くして天命を待つ」は、やるべきことを全力でやり抜いたら、あとは天が決めることを待つだけです。
生きている間はピンピン働いて(動いて)、
あとはコロリを待つことですね!

手彫り刻字 巡堂工房

■「希望」作品を贈りました







蘇東坡の書です

I先生へ














作 品 解 説
作品名 「希  望」
書家:中国北宋1.100頃 蘇東坡そとうは
書評:北宋四大家の一人。気迫雄大な書。

寸法:180×365×25
材質:ケヤキ   
技法:薬研彫り
夢の次の段階
塗装:オイル仕上げ

解説:
ゆらぎ作品
夢が具体的な形状をとりつつある状態。夢が存在としてのエネルギーなら、希望は活動を始めたプラズマ状態と考えると分かりやすい。夢の実現になすべきことを具体的に書き表すことで、実際に使える希望のエネルギーに転換できる。


手彫り刻字 巡堂工房